訪問看護師が考える訪問看護がもたらす成長と充実感とは?

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訪問看護師になると、病院勤務時より知識や技術が学べないのではないか?と思っている方も多いのではないかと思います。確かに、病院でしかできない治療や技術もあるますよね。その反面、在宅だからこそ、学べることもあると感じたので、そのことを書いていこうと思います。

訪問看護とは何か?

看護師が利用者様のご自宅に行き、体調管理や医療的なケアを行います。また利用者様だけでなく、ご家族の精神的なケアやほかの職種の方との連携をとっていきます。高齢化社会が進む中、利用者様が住み慣れた地域、ご自宅で安心して生活を続けられるよう支援していく、今後ますます重要な仕事になっていくと思います。

訪問看護を通じて得られる成長とは?

・訪問看護は、利用者様のご自宅に行ってケアをおこなうため、利用者様の生活の様子をみながらおこなうことができます。利用者様やご家族様と相談しながら、お一人お一人にあわせたケアや利用者様の「こういう生活がしたい」という意思にそったケアを考えていくこともできます。その中で看護スキルやコミュニケーション能力、相手を尊重する気持ちも深めることができるのではないかと思います。

60代の女性
60代の女性

甘いものが食べたい

 ある利用者様の事例を書いてみます。その方は食べることが好きな方でしたが、退院の時には胃ろうからの栄養で、車いすの生活でした。体調・栄養管理、リハビリでサービスを開始。会話はきちんとでき、吸引も必要なく過ごせていました。

甘いものが特に好きで、いつも「食べたい」と言っておられました。会話もしっかりされており、唾液でむせ込みもみられないということから、退院してしばらく経って、主治医と相談し、経口摂取をはじめてみようということになりました。とろみをつけた水分からはじめていき、経過は順調。口から食事ができたという自信にもつながり、身体のリハビリにも意欲がでました。

食事のほうもどんどん進み、結果胃ろうを閉鎖することができたのです。杖での歩行もできるようになりました。それぞれ経過はありますが、その方にあわせたサポートを考えていくことでやりがいにもなりますよ。

・訪問看護は一人で訪問することが多いため、何事も自分で判断していくことになります。看護師としての力量が試されますが、それが成長につながっていっているなと実感することができます。

・ご自宅で安心して過ごしていただくには、医師をはじめ、ほかの職種の方との連携も大切です。利用者様にとって何か必要なことがないか、常に視野を広く持ち、見ていく必要があります。

訪問看護がもたらす充実感とは?

・訪問看護は一対一で接することも多く、最初は信頼関係が築けるかなど不安はありましたが「今日は・・さんが来てくれたんですね」とか「・・さんが来てくれるから安心できる」という言葉をかけていただけることもあり、一人の看護師として、頑張ってきてよかったと感じる瞬間でもあります。一人の看護師として認めていただき、必要とされているなと実感できることでやりがいも感じることができますよね。

・訪問看護は自分のペースで仕事ができます。利用者様のところでは30分~1時間の決められた時間の中でコミュニケーションとりながら、ケアをすすめていけばいいですし、移動中は一人に時間なのでコンビニ寄ったり、道端の猫ちゃん見つけたり(笑)自分のタイミングで動けるので少しリフレッシュの時間になるかなと思います。一人といっても仕事の相談は常にできる体制になっているので安心です。

・定時に帰れます。病院ではなかなか難しいですよね。サッと帰宅して自分の時間を有効に使うって大切だと思います。

訪問看護をはじめてみたいと思っている方へ

訪問看護もいいなと思ってもらえたでしょうか?最初は不安も多いかもしれませんが、はじめてみると楽しいと思ってもらえるのではないかと思います。仕事とプライベートと両立しながら、利用者様との関わりにより看護師として、一人の人間としても成長できると素敵な仕事だと考えています。ぜひ、キャリアアップの一つとして訪問看護を選んでもらえたらと思います。

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