【訪問看護経営】業務委託でディサービスに介入する前に知っておきたい事

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訪問看護を経営していて、業務委託先としてグループホーム、施設などと連携することが多いと思います。

この記事では、訪問看護ステーションが業務委託先としてディサービスと連携するメリットなども含め業務委託を受ける前に知っておきたい事を紹介したいと思います。

注意点として、ローカルルールがあるので、業務委託を受ける場合は必ず介護事業者指導センターなどで確認しましょう!

ディサービスとは?

ディサービスとは利用者が施設(ディサービス)に通って、送迎・食事・入浴・機能訓練(リハビリ)・排泄・レクリエーションなどの介護サービスを日中に受けられる介護施設です。

  • 半日型
  • 1日型
  • 土日も営業しているディサービス

などディサービスによって異なります。色々なディサービスがあるのでお試しでディサービスを活用してみるのもいいと思います。

管理者
管理者

日頃介護しているご家族にとっては、休息時間になりますね。

どこの職場も人材不足…

看護の世界だけではなく、どの業界でも起こりうるのが人材不足..

ディサービスでも看護師の人材確保が困難と言われています。新規に開設した訪問看護ステーションでは比較的、訪問枠に空きがあるので業務委託を受けやすい時期にもなります。

業務委託を受ける際に、訪問看護ステーションとして曜日の固定をしてもらう方が訪問のスケジュールを立てやすいので、双方話し合って曜日を固定していく方が後々良いかと思います。

ディサービスの看護師の配置基準が、病院・診療所・訪問看護ステーションと連携が取れていたらディサービスの看護職員の基準を満たすと平成27(2015)年に人員基準の緩和がされました。

通所介護・地密通所・認知症通所についての資料は、厚労省から出ているP50以降を参考に!

もう少し、細かく相談したい場合は全国訪問看護事業協会などで実務相談をしてみるといいかもしれません。会員は契約書の雛形、資料などの提供がありますので、会員の方は参考にしてみましょう!

みもにゃん
みもにゃん

実務上の質問ができる、全国訪問看護事業協会は入会しておいた方が安心だよ♪

一般社団法人全国訪問看護事業協会の公式サイトはこちら

一般社団法人全国訪問看護事業協会では、年度途中の入会でも1年間分の年会費が必要になります。

訪問看護ステーション側の注意事項

契約をする際に注意してほしいのが、訪問看護自体に支障をきたさない形で契約をすること。

  • 契約の際に、どこまで介入するか?きちんと決めておく
  • 常勤換算で2.5人以上ある
  • 業務委託のパターンを事前に決めておく:ディサービスの全営業日、曜日別契約など
  • 1回あたりの料金設定と緊急時の対応の際のルール決め
  • 利用者に賠償すべき事故が発生した場合の賠償責任保険の範囲の確認

契約書を作成する場合の注意事項

ディサービスと訪問看護ステーションとの協定などは文書で行う必要があります。

契約業務内容に

  • 従事日(曜日)及び時間
  • 業務内容
  • 緊急時の連絡体制
  • 事故発生時の責任の所在
  • 密接かつ適切な連携を図る

などが挙げられます。

請求書と領収証の作成

業務委託なので請求書と入金確認後の領収証の作成なども必要な業務になりますので忘れないようにしましょう!

常勤換算2.5人以上の維持は必須

訪問看護ステーションとしては、勤務表(常勤換算)からディサービスで勤務している時間数を差し引く必要があります。なので、常勤換算がそもそも2.5のギリギリで運営している場合は、業務委託は受けれません。

そして、看護管理者は業務委託先のディサービスでは勤務はできません。

委託契約をする場合は、連携先(訪問看護ステーション)の看護職員に関しても勤務形態一覧表への勤務時間等の記載が必要となります。

業務委託のパターンについて

業務委託には、ディサービスの全営業日、曜日別契約、緊急時の対応、契約期間などの委託内容を決めておく必要があります。

契約するときの料金の平均はどれぐらいなのか?

料金設定の基準ってどれぐらいなのかな?っていう事は、業務委託を受ける際に必ずぶち当たる悩みの1つですよね?

訪問看護師1人あたり1時間で¥9,000(自己負担100%という考え方)ぐらいの売り上げになるということを鑑みて決めると良いと思います。

もちろん、同一法人内(内部)での業務委託と外部とは料金設定を変えるケースも多いと思います。基本的には、自由に設定できます。

業務委託を受ける上で、よく聞かれる質問

Q
訪問看護ステーションがディサービスと契約するときの料金はいくらぐらいがいいですか?
A

契約の内容と契約料は、事業所間の相談の上で決めます。

訪問看護費の単価などを基準に考えると訪問看護師1人あたり1時間で¥9,000(自己負担100%という考え方)ぐらいの売り上げになるということを鑑みて決めると良いと思います。

Q
ディサービスに勤務する看護師は、同じ看護師でないといけないですか?
A

同一の看護師が対応しなければならないという決まりはありません。緊急時に他の看護師が対応することもあるので、ディサービスと訪問看護ステーションが連携できるように情報共有ができるようにしておきましょう。

Q
ディサービスに駆けつけることができる体制とは、距離的にどの程度なのでしょうか?
A

ディサービスに駆けつけることができる距離について、明確な距離は決まっていません。

利用者の容態急変に対応できるように、訪問看護ステーションとディサービス間の連絡体制を確保することでも、密接かつ適切な連携を図っていることになります。

厚生労働省平成27年4月改定関係Q&A

参考資料

訪問看護師がディサービスで担う業務内容

訪問看護師がディサービスで担う業務内容には

  • 体調管理:バイタル測定、体調確認、健康上の異常の早期発見など
  • 急変時の対応
  • 服薬・点眼管理:食前薬、食後薬、点眼薬など
  • 排泄処置:浣腸、摘便、導尿など
  • 創傷処置・褥瘡処置・外用薬処置など
  • 吸引
  • 清潔ケア:爪切り(手や足)
  • インスリン注射
  • リハビリ:歩行訓練、可動域訓練、嚥下体操など
  • 介護職員からの利用者の健康上の相談への対応
  • 必要に応じて医師との連絡調整

などが挙げられます。

また、急変時の対応も必要になってきます。何かあったときには、緊急搬送する必要があるケースも少なからずありますから…

まとめ

訪問看護の経営をしていく上で、訪問に支障をきたさない条件でディサービスと連携していくことは、訪問エリアの地域住民とも関われたり、ディサービスでの業務内容の理解にもつながりやすく、メリットも多いと思います。

そして、経営者の目線からすると入金サイクルを早めることもできます。保険請求では返戻などになると入金が月単位で遅れてきます。

ディサービスでの業務委託を受けると、勤務月の翌月に収入になるという、訪問看護以外の収入源につながりますから…

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